Archive for the ‘薬物事件’ Category

違法薬物の危険性について、刑事事件・少年事件を多数取り扱ってきた弁護士が解説します

2024-06-20

1 違法薬物について

皆様は、「違法薬物」と聞いて、どんなものを思い浮かべるでしょうか。
大麻、覚醒剤、アヘン、コカイン、MDMAなど、いろいろなものがあります。
違法薬物とは文字通りに、法律でその使用や所持などが規制されている薬物のことを指します。

2 違法薬物の危険性についてどこまで理解していますか

さて、これらの違法薬物は、当然危険なものだから法律で規制されているのですが、どのくらい危険なのでしょうか。
薬物の規制や危険性については、こちらの厚生労働省のホームページも参考にしてください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、これまで多くの刑事事件の解決に取り組んでおり、違法薬物事件の弁護もその一つです。
そして、実際に違法薬物を使っている人の中には、薬物を使うことに慣れてしまって危険なものであるという感覚がなくなってしまっている人も少なくないです。
その危険なものという感覚の欠如こそ、違法薬物の中毒性、依存性の表れであり、最も危険な作用の一つともいえます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が過去の経験により知る事例としては、LSDを使用した人が錯乱をしたのか幻覚を見たのか崖から飛び降りて命を落とした事件があります。
もし友達と一緒に違法薬物を使用した結果、その友達が死んでしまったら、どう思うでしょうか。また、もし自分の家族が違法薬物を使用した結果、死んでしまったら、どう思うでしょうか。
おそらく悔やんでも悔やみきれないでしょう。
また自分が違法薬物を使用した結果、錯乱し、死んでしまったとか一命を取り留めたものの重度の障害を残してしまったとしたらどうでしょうか。
違法薬物による一時の快感のためにその後一生に支障が出るリスクを犯すのは相当馬鹿らしいのではないかと思われます。

しかし、違法薬物を使用する人は、そのようなリスクについて考えてもいないことが少なくありません。そして、まさに違法薬物に関する正しい知識や理解が不十分であることこそが再犯につながってしまうのです。
あいち刑事事件総合法律事務所では多数の事件に関わってきた経験を生かして、上記のような話をするなど、当事者の方と密に対話をすることで薬物の危険を正しく理解してもらえるように努めています。

3 薬物事件に関わってしまった方の弁護活動について

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、違法薬物を使用して逮捕されたり起訴されたりする人のサポートをしています。
そのサポートの内容としては、早期の身柄解放や刑事処分の軽減といった刑事弁護活動をもちろん含みます。薬物事件一般の弁護活動についてはこちらのページも参考にしてください。
それに加えて、違法薬物を使ってしまった被疑者・被告人の方と密度の高い打合せを実施して、違法薬物の危険性についてよく考えることを促し、再犯防止のため具体策を取ることを含みます。
「子供が違法薬物で逮捕されてしまった、今後もまた使うことがないか不安だ」「前に裁判を受けたのにまた薬物を使ってしまった、次の裁判がどうなるか不安だしもう薬物をしないで済むよう専門家と話をできないか」とお悩みの方は、ぜひ弊所までご連絡ください。
薬物犯罪に限りませんが、充実した刑事弁護を行うとともに、一緒に更生のために必要なことを考えていくことができます。
あいち刑事事件総合法律事務所では、事件の処分や判決が確定した後も更生支援という形でその後の再犯防止の体制がより強固なものになるようにサポートさせていただいています。
是非一度お問い合わせください。

【事例紹介】大麻所持の少年事件で、少年に対する働きかけが奏功し不処分を獲得した事例②

2024-05-09

【事例】
17歳のAさんは、同級生の友人と一緒に大麻を使用していました。
ある日、その友人と一緒に遊んでいた際に警察官から職務質問を受けて、Aさんは、友人と一緒に大麻を所持していることが発覚して逮捕されてしまいました。
その後Aさんはあいち刑事事件総合法律事務所に弁護を依頼し、最終的には家庭裁判所の少年審判で「不処分」の判断を得る事ができました。
(プライバシー保護のため事案を簡略化しています)

今回の記事では前回の記事に引き続いて、Aさんのケースで実際に行った少年審判での弁護活動や働きかけの内容について解説します。

Aさんに対する弁護活動

事例において有利な判断を少年審判でしてもらうためには、今回の薬物仲間との絶縁が重要なテーマになります。少年審判での処分の決定には再犯のおそれが重要な判断要素の一つだからです。

大麻の場合、眠りやすくなるからという理由から一人で使う人もいます。しかしAさんの場合、友人との付き合いで大麻を使用していました。
そのため、友人との絶縁ができれば、わざわざ大麻を使う理由もなくなります。
そこで、Aさんには、今回の事件の友人との絶縁を約束してもらうことにしました。

もっとも、未成年者である少年にとって友人というのは、大人が思うより大切です。大人から見れば、「こんな子との付き合いはやめなさい。」と思う人でも、少年の場合、判断が未熟なため大切な友人と思ってしまうことが往々にあります。
そのため、Aさんには、自分にとって何が大切か優先順位を考えてもらいました。
Aさんの場合、留学に行きたいという思いがとても強かったので、
「留学と友人、どちらが大事か。その友人と関係を続けたら留学に行けなくなるのではないか。」
とAさん自身によく考えてもらいました。
その結果、Aさんは、友人と絶縁することを自分で考えた上で納得してくれ、友人との絶縁することを少年審判でも約束してくれました。
また弁護士としても、少年審判において、Aさんは交友関係の断絶を約束するなど留学して更生する可能性が十分あり、処分を下して留学に支障を生じさせるようなことをすべきでないから不処分とするべきだと訴えました。

審判の結果

最終的に、少年審判では不処分を獲得して、Aさんは無事留学に行くことができました。
友人との関係についても自分で考えて決めたことだからと、弁護士やご家族の前で改めて交友関係の断絶についても約束してくれました。
少年事件は、少年本人の頭でよく考えてもらうことが大切です。大人がああだこうだ言い聞かせるだけでなく、いろいろな工夫をしながら、更生のための思考を促すことが大切です。
少年事件での弁護活動に興味がある方は、こちらの別の少年事件における弁護活動の記事も参考にしてください。

少年事件終了後の更生支援について

Aさんのように友人からの誘いで大麻を使用していたケースでは不処分獲得後のサポートも真の更生に向けて重要になります。
自分では大麻をやめられたと考えていても、大麻を使用する友人との交友関係が再び構築されてしまえば、大麻を誘われ、大麻の強い依存性から大麻使用を再開してしまうおそれもあります。
あいち刑事事件総合法律事務所ではAさんのようなケースで、弁護士が定期的に面談を行い交友関係に問題がないか確認をしたり、大麻の依存性や本人は周囲への影響について課題を通じて理解してもらったりする顧問契約をご用意しています。審判後のサポートも希望される方は是非お気軽にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、少しでも多くの少年の未来を明るくする助けになればと思いながら、日々精進しておりますので、興味をお持ちの方はぜひご相談ください。

【事例紹介】大麻所持の少年事件で、少年に対する働きかけが奏功し不処分を獲得した事例①

2024-05-02

【事例】
17歳のAさんは、同級生の友人と一緒に大麻を使用していました。
ある日、その友人と一緒に遊んでいた際に警察官から職務質問を受けて、Aさんは、友人と一緒に大麻を所持していることが発覚して逮捕されてしまいました。
その後Aさんはあいち刑事事件総合法律事務所に弁護を依頼し、最終的には家庭裁判所で開かれた少年審判において「不処分」の判断を得る事ができました。
(プライバシー保護のため事案を簡略化しています)

以上の事例は、実際に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所で担当した事件をもとにした成功事例の一つです。
今回の記事では少年事件と成人している者の刑事事件では最終的な処分の内容にどのような違いがあるのか、今回の事例において当事者の少年に処分によってどのような不利益があるのか解説させていただきます。

少年事件での処分について

まずAさんは、20歳未満です。通常、犯罪行為をした場合には罰金を支払ったり刑務所に入ったりと刑罰を受けることになりますが、Aさんのような未成年者の場合、刑罰とは違った処分が見込まれます。
20歳以上の大人に対しては、自分がした犯罪行為に対して刑罰という報いを受けさせることになるのですが、20歳未満で犯罪をしてしまった人(刑事手続では少年と言います。)に対しては刑罰ではなく保護処分という教育的アプローチをとることになります。
もっとも教育的アプローチといっても、例えば少年院など少年自身を社会から隔離するなど、厳しい処分になることもありますので、刑罰でないから安心とはいえません。

保護処分には先ほど説明した少年院に収容する処分の他に、これまで通りの社会生活を送りながら定期的に保護司という方の下に通い、更生をサポートしてもらう保護観察という処分もあります。
そして審判を開いた結果、これらの保護処分を科さないという決定をすることを「不処分」といいます。
少年事件で受ける処分や少年事件の流れについてのより詳しい説明についてはこちらのページを参考にしてください。

保護処分によるAさんへの不利益について

Aさんは、今後、留学をする予定だったのですが、少年審判で不利益な処分を下されると、留学に支障が出かねません。
特に少年院に収容するという処分が決定されればその期間に留学をすることは不可能になります。
また保護観察処分となった場合でも定期的に保護司との面談が必要なので、保護司の方との話し合いにはなりますが保護観察中の留学が制限されてしまう可能性もあります。
特に大麻に関わった少年の場合、大麻との隔離が求められますので、例えば大麻の使用が合法な国への留学は更生を阻害するとして認められ辛いかもしれません。
保護司との間で決められた約束(これを「遵守事項」といいます。)を破ると保護観察が取り消されて少年院に収容されるおそれもあります。
一度保護観察で決められた遵守事項はこのように厳格に扱われます。
そこで、Aさんは、何も処分を受けない「不処分」という結果を目指していくことになりました。

では、Aさんの事例では少年審判での不処分獲得に向けてどのような弁護活動を行ったのでしょうか。弁護活動の内容については次回の記事で詳しく解説させていただきます。
事例とは別の少年事件での弁護活動に関してはこちらの記事でも紹介していますので、興味のある方はご覧になってください。

違法薬物を使用した罪で実刑判決を受けたケース 仮釈放向けて弁護士ができることは?

2024-03-29

【事例】
Aさんは、違法薬物を使っていた罪で実刑判決を受けてしまい、現在はP刑務所に収容されています。Aさんは、早く仮釈放を認めてもらって社会復帰したいと考えています。
しかし、刑務所に入るのが初めてなので、どうすれば仮釈放が認められやすくなるのか、全く解りません。
弁護士の中には、受刑者と面会や手紙のやり取りをしたうえで仮釈放のサポートをしてくれる人もいることを知ったAさんは、X弁護士にその依頼をしました。
X弁護士は仮釈放に向けて、どのようなことをしてくれるのでしょうか。(事例はフィクションです)

この事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所であれば、Aさんの仮釈放に向けてどのようなサポートをするか説明します。

仮釈放について

仮釈放は、簡単にいうと、本当はもっと長く刑務所に入っていないといけないのに早めに釈放してもらえる制度です。
例えば、1年間刑務所に入りなさいという判決になっても、仮釈放が認められれば、10か月くらいで釈放になる可能性もあります。
令和3年度の仮釈放に関するデータはこちらです。
このデータを見てみると、短縮された期間の長短の差はあると思いますが、実刑判決を受けた者のうち半数以上の者について仮釈放が認められていることが分かると思います。

では仮釈放はどのような場合に認められるでしょうか。
仮釈放を認めるかどうかは、刑務所の関係者が決めることなのです。ですから、受刑者本人や弁護士がどれだけ頑張っても仮釈放を認めてもらえないこともあります。
しかし、刑務所の関係者の方(具体的には刑務所長や地方更生保護委員会の委員)に「ああ、この人はもう仮釈放を認めても大丈夫だな」と思ってもらえれば、本人や弁護士の頑張りによって早期の仮釈放が認められることもあるのです。
仮釈放の具体的な要件や、手続きの流れについてはこちらのページを参考にしてください。

仮釈放に向けて弁護士がお手伝いできること

それでは、仮釈放を認めてもらうため、受刑者から依頼を受けた弁護士はどういうことをするのでしょうか。
まずは仮釈放を認めるべきであるとする申立てを刑務所長又は地方更生保護委員会することになります。専門的な文書なので、弁護士のサポートのある方が安心です。
この申立てでは、なぜその受刑者の方は早めに釈放を認めても問題ないといえるのか、上記の方に説明することになります。
しかし、ある受刑者と「初めまして」の状態で一回話を聞いただけで仮釈放の申立ての作成やそのお手伝いをすることはかなり難しいです。
というのも、刑務所での面会は弁護士でも長くて30分くらいしかできません。それだけの時間で、仮釈放という専門的なことについて詳しく話を聞いて説得的な文書を作るのは、やはり難しいのです。もちろんご依頼をいただければ、一生懸命やるのですが早期にご依頼いただいた方が事件の内容や周囲の環境など詳しく聴き取った上での活動ができますので、活動の選択肢が広がり、主張の説得力も増すと思います。
ですから、仮釈放を認めてもらいたいと考えている時期より前の段階から、定期的に目回や手紙のやり取りをすること、受刑者の家族や知人など監督者と協議することなど、今後の動きを見据えて事前準備をしていくことになります。

手紙のやり取りについては、定期的に、どんな刑務作業をしているか、どんな講習を受けたか、どんな課題をしたか、どんな評価を受けたか、刑務所内での人間関係に問題はないか、など問い合わせて、報告をしてもらいます。
面談では、手紙では伝わらない込み入った話をする場合や、身体的な事情(目が悪い、手足が不自由等)で手紙のやり取りが困難な方と定期的な面談をします。
実際に受刑者の方と面会すると、そういった仮釈放のための活動の前段階のことでそもそもつまづいている人がいることにも気づきます。
例えば、「刑務所のルールが複雑で手紙を出したけど、ルールが解らない。でも刑務官の人が怖くて質問できない。」という話はそれなりの頻度で出てきます。受刑者からすると確かに刑務官は怖いかもしれませんが、弁護士からそこまで怖がる必要はないという、もし何かされたら教えてほしいと励ますと、しっかり対応してもらえることもあります。
家族や知人など監督者については、もし受刑者が釈放された場合、どういうサポートをするのか、例えば就職先を一緒に探してくれるのか、どこか住むところを提供してくれるのか、確認することになり、これらの準備がある場合には申立書に書き添えることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こういった活動を定期的に行うための顧問契約をご準備しております。早期の仮釈放実現にご興味のある方は、遠慮なくお問い合わせください。

覚醒剤所持事件の再犯 二度と再犯をしないために行うべきにはどのような対策が必要ですか?

2024-02-01

【事例】
Aさんは、仕事のストレスで覚醒剤を使用していたことが発覚し、覚醒剤所持の罪で逮捕されてしていました。
Aさんの覚醒剤使用で裁判になるのは2回目です。1回目の裁判では執行猶予付きの判決が下されており、猶予期間満了から3年目で再度の覚醒剤使用が発覚し起訴されました。
Aさんは、前回の裁判で覚醒剤にはもう関わらないことを約束し、裁判官からも次は刑務所に入ることになるので覚醒剤をしないようにと注意されていました。
Aさんは、裁判後猶予期間が満了するまで真面目に仕事をこなして覚醒剤と縁を切る生活をしていたのですが、猶予期間満了から2年ほどしたタイミングで覚醒剤を使い始め、猶予期間満了から3年目くらいでまた裁判になってしまったのです。
10日間の勾留後、Aさんは無事に保釈されましたが、今後の裁判や服役後の生活をどうすればよいか心配になり、裁判を担当してくれる弁護士に相談することとしました。
(事例はフィクションです)

この事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所であれば、裁判後にサポートをAさんにして差し上げられるか、解説します。
なお、裁判に関する活動については、前回の記事をご確認ください。

薬物事件の再犯防止には何が必要か

覚醒剤などの薬物を繰り返し裁判にまでなってしまった場合、裁判の場では、ほとんどすべての方が「もう二度とやりません。」と証言します。そしてしばらくは真面目に生活するはずです。
しかし、一度薬物を使ってしまった人は、他の人とどうしても違うところがあります。
これには薬物の強い依存性に原因があります。ですので「薬物をやめたい」という気持ちだけでは、薬物使用を再開してしまうリスクが非常に高いのです。
覚醒剤の危険性についてはこちらのサイトで詳しく説明していますので参考にしてください。

Aさんの例でいうと、普通の人であれば、仕事でストレスがたまると、ライブに行く、旅行に行く、美味しい料理やお酒を楽しむといったことを考えて、薬物を使おうとはつゆにも思わないのです。
しかし、Aさんのように一度薬物を使ってしまった人は、ストレスを感じた際に薬物が選択肢に入ってきてしまいます。
たとえ再度薬物使用で逮捕されれば刑務所に行くことになると分かっていても、薬物に手を出してしまう場合があるのです。これが薬物の依存性によるもので、再犯の一番の原因です。
つまり、覚醒剤をはじめとする薬物事件は、裁判を乗り越えればそれでおしまいというわけではなく、裁判が終わった後も薬物対策をしないと、ふとした時に薬物に再度手を出しかねないのです。

専門機関による薬物依存症に対する治療

今回のAさんのような場合、一人で再犯防止をできるとは限りません。なぜなら、先に述べたとおり、ふとした時に以前使った薬物というのを思い出してしまうからです。そして、思い出してしまうことは仕方ないのですが、大切なことは、思いついた覚醒剤を使わないということ、この使うか使わないかは自分の意思で決められるのです。
まずは薬物治療を受けましょう。近くのクリニックでは薬物治療をやっているとは限らないので、探すところからです。弁護士に相談して、どこが薬物治療を扱っているか、一緒に探すことも可能です。また、一人では通院をしなくなってしまうこともよくあります。なぜなら人は、慣れてくると面倒くさいという気持ちになってしまいやすい、そうするとふとした時に薬物をまた使ってしまう可能性が高まります。なので、弁護士が定期的に通院を促し、通院の記録を証拠として残すことも考えられます。
このように一人では再犯防止が不安という方のために、医療機関や弁護士がサポートをして、二度と薬物と関わらないように、刑務所に行くことがないよう努めていくことになります。

本来であれば、Aさんは、1回目の裁判が終わったタイミングで再犯防止のサポートしてもらえるような機関などを見つける活動をした方が良かったでしょう。
しかしながら、今後もAさんの人生は続いていきますし、薬物に二度と手を出さないための活動は非常に重要なものになります。

今回の記事では裁判を終えた後の活動を案内いたしました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、今回のAさんのように、再犯を懸念している方のために顧問契約を締結して、担当弁護士による継続的な面談、通院、再犯防止に向けた課題の取組みなどのサポートを準備しております。
少しでも不安を抱えていらっしゃる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

覚醒剤所持事件の再犯 再犯事件の公判での弁護活動について弁護士が詳しく解説します

2024-01-25

【事例】
Aさんは、仕事のストレスで覚醒剤を使用していたことが発覚し、覚醒剤所持の罪で逮捕されてしていました。
Aさんの覚醒剤使用で裁判になるのは2回目です。1回目の裁判では執行猶予付きの判決が下されており、猶予期間満了から3年目で再度の覚醒剤使用が発覚し起訴されました。
Aさんは、前回の裁判で覚醒剤にはもう関わらないことを約束し、裁判官からも今度同じ犯行をした場合には刑務所に入ることになるので覚醒剤をしないようにと注意されていました。
Aさんは、裁判後猶予期間が満了するまで真面目に仕事をこなして覚醒剤と縁を切る生活をしていたのですが、猶予期間満了から2年ほどしたタイミングで覚醒剤を使い始め、猶予期間満了から3年目くらいでまた裁判になってしまったのです。
Aさんは、10日間の勾留後、無事に保釈されましたが、今後の裁判や服役後の生活をどうすればよいか心配になり、裁判を担当してくれる弁護士に相談することとしました。
(事例はフィクションです)

この事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所であれば、どのような弁護活動を受けられるか、またどのようなサポートをAさんにして差し上げられるか、解説します。

覚醒剤は依存性が強く、自分だけの力でやめることは簡単ではありません

薬物を繰り返し裁判にまでなってしまった場合、裁判の場では、ほとんどすべての方が「もう二度とやりません。」と証言します。そしてしばらくは真面目に生活するはずです。
しかし、一度薬物を使ってしまった人は、他の人とどうしても違うところがあります。
Aさんの例でいうと、普通の人であれば、仕事でストレスがたまると、ライブに行く、旅行に行く、美味しい料理やお酒を楽しむといったことを考えて、薬物を使おうとはつゆにも思わないのです。
しかし、Aさんのように一度薬物を使ってしまった人は、ストレスを感じた際に薬物を使用することが選択肢に入ってきてしまいます。
これが再犯の一番の原因であり、薬物の依存症と言われるような状態なのです。
そのような薬物に依存している状態まで至ってしまうことが薬物事件ではしばしばあります。
特に覚醒剤には強い依存性があり、このために薬物に依存してしまい自分の意思だけで覚醒剤との縁を切ることが難しくなるのです。
覚醒剤事件での再犯率に関しては犯罪白書のサイト(https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/68/nfm/n68_2_5_2_1_3.html)も参考にしてください。いかに覚せい剤事件での再犯率が高いかが分かると思います。

薬物事件での弁護活動

今回のような事例では、まず裁判を見据える必要があります。
Aさんから依頼を受けた弁護士であれば、Aさんのために執行猶予判決を得ることを目指していくことになります。
判決の種類についてはこちらのページも参考にしてください。
二度目の薬物事案で執行猶予を取ることはとても難しいことなので、刑事事件を専門的に行っている弁護士の助力が必要です(もちろん執行猶予のお約束はできません。それほど難しいのです。)。
そして、少しでも執行猶予の可能性を高めるために、薬物治療を行っている病院を一緒に探すこと、通院を促すことに協力いたします。
また家族など再犯防止に協力してくれる人とヒアリングを行い、裁判でより説得的な主張ができるよう活動していきます。
再犯防止に協力してくれる方として適当なのは家族に限りません。
過去の裁判例では家族の協力が難しい方について、就労先の社長に出廷してもらって今後の監督と就労の継続を監督してもらったことが裁判官から評価されて同じ薬物事件での二度目の裁判にも関わらず、執行猶予付きの判決が得られた方もいます。

今回の記事では裁判を見据えた活動を案内いたしました。次回のブログでは、裁判後の活動について説明させていただきますので、そちらもぜひご覧ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、今回のAさんのように、再犯をしてしまった方の弁護を複数経験しております。
また再犯が心配な方の更生に向けた支援活動も積極的に取り組んでいます。
薬物の再犯事件を起こしてしまいお困りの方や、今後の再犯防止に不安のある方は是非お気軽にお問い合わせください。

大麻使用からの更生は大変? 真の更生に向けて弁護士がサポートさせていただきます

2023-12-21

(事例)
Aさんは、現在30歳ですが、10年以上前から継続的に大麻を使用していました。
今回、初めてAさんは逮捕されてしまい、その間、仕事に行くことができずに退職せざるを得なくなってしまいました。
Aさんは、裁判で執行猶予の判決を受けて、裁判官から「今後はもう大麻などの違法薬物に手を出さないように。」と言われて,「もう絶対にやりたくない。」と思っています。
しかしAさんは、独り身であるため、一人で大麻などの違法薬物との関係を断つことができるか、不安に思っています。一方で、もう逮捕されて仕事を失うようなことには絶対になりたくないとも思っています。
どうすればよいか心配になったAさんは、裁判を担当してくれたあいち刑事事件総合法律事務所の弁護士に相談することにしました。
(事例はフィクションです)

この事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所であれば、Aさんの今後の更生に向けてどのようなサポートをAさんにして差し上げられるか、解説します。
薬物事件に関する詳しい弁護活動についてはこちらのページも参考にしてください。

薬物事件からの更生は容易ではありません

大麻などの違法薬物に手を出してしまった場合、裁判の場では「もう二度とやりません。」と約束していただくことになります。
中には「裁判だし、そう言っておいた方がいいよな。」くらいの感覚で言う方もいらっしゃるでしょうが、多くの人は、本当にもう薬物をやりたくないと思っているところでしょう。
ただ、大麻をはじめとする違法薬物は、依存性が強く、何かしんどいことがあった時、久しぶりに薬物仲間と会った時などに手を出してしまい、また逮捕されて、今度は刑務所に入ってしまうことが一定数いることは紛れもない事実です。

実際に令和4年度版の犯罪白書によれば覚醒剤取締法違反で検挙された者のうち再犯をして検挙された者の割合は実に68.1%、大麻取締法違反で検挙されたもののうち再犯をして検挙された者の割合は24.2%にのぼります。
いずれも再犯率は高いものの、大麻の方が比較的再犯率が低いように思われる方もいるかもしれません。
しかし大麻を使用していた方が再犯をする場合はより薬効の強い覚醒剤や麻薬を使用するケースも多く、その場合はこの統計上の大麻の再犯には数えられないので実際は大麻の使用者からの再犯者はもっと多いことが考えられます。

薬物事件こそ更生のために第三者の協力が不可欠です

少しでも再犯の可能性を下げるためには、誰かのサポートが必要となってきます。
また今回のAさんの場合、かなり長い間、大麻を使用してきたことになるので、依存性が心配されます。そこで薬物に関する専門的な病院に通院することが考えられます。
再犯をしないようにするためにはどこでそのような治療をしているか分からないこともあるでしょう。
また、一度通院をしても、だんだん面倒くさくなってきて通わなくなるのは、悲しいながらも人間の自然な行動傾向でしょう。
そのような場合にもAさんを監督できる体制を準備しておくことが再犯防止や真の更生のためには重要になってきます。
本来であればそばにいる家族に監督してもらうのが一番でしょう。しかし家族に薬物の事を話せない、家族が遠方に住んでいるなどの事情から家族に監督をお願いできない場合には、事件を担当しており事件の経緯や事情を詳しく把握している弁護士を頼りにしてみるのはどうでしょうか。

あいち刑事事件総合法律事務所では更生のための顧問契約をご用意しています

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、今回のAさんのように、再犯防止のために違法薬物との関係を断つ必要のある方のために、顧問契約を用意しています。
この顧問契約は、顧問の期間中に、何か困ったことがあった場合に、いつでも弁護士に相談して、アドバイスを受けることができるというものです。
まず、どこで治療を受けられるか解らない方のために、これまでの弁護活動を通じて把握している病院の候補をいくつかご教示いたしますし、場合によっては一緒にお探しいたします。
また、定期的な通院を忘れないよう、リマインドの連絡を入れることや通院状況の記録を作成することで、モチベーションの維持にも協力いたします。
裁判の時点から弁護をお引き受けする場合には、判決後の生活においても弁護人が定期的に面談を行う記録の作成を行って更生をサポートしていく計画を立てていることを裁判の証拠として提出させていただきます。
ご関心があれば、いつでもお問い合わせください。

愛知県名古屋市の大麻所持事件 不良仲間との交友関係が原因で犯罪に関わってしまった方の更生に向けて弁護士がサポート

2023-11-09

【事例】
愛知県名古屋市に住むAさんは、不良仲間と関係があり、これまで大事にはなりませんでしたが、度々近隣の住民と揉めたり、警察から注意を受けたりすることがありました。
Aさんは、もう落ち着いてもいい年だから不良仲間と別れようとしましたが、連絡先や家を知られているため、なかなか縁を切ることができませんでした。
ある日、Aさんは、不良仲間から半ば脅すようなことも言われて不良仲間のところに集合しました。
偶然、通りかかった警察官の職務質問がきっかけで、不良仲間が違法薬物を所持していたことが発覚しました。
Aさんは、大麻の所持で逮捕された後、不良仲間が大麻を持っていることは知らなかったという主張が認められて裁判にはならずに済みましたが、不良仲間との関係を断つために何かできないか考えています。
(事例はフィクションです)


この事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所であれば、どのようなサポートをAさんにして差し上げられるか、解説します。
なお大麻などの薬物事件に関する弁護活動についてはこちらも参考にしてください。

不良仲間との関係を無理やり断つ法的手段はあるか

ある人とまた別の人との間の接触を法律に則って禁止する手続自体はありますが、それは二人が交際関係にある場合などを想定しているものです(例:ストーカー規制法における禁止命令)。
ストーカー事件に関する詳しい解説についてはこちらも参考にしてください。

今回の事例のような不良仲間との間で接触禁止を実現する法的な手続はありません。
そこで、今回のような事例で、当事者間の接触禁止を実現するためには、法的な手続ではないですが、当事者間で合意書を取り交わすことが考えられます。
その合意書で、お互いの接触禁止を約束して、違反した場合には違約金を支払うというような形にすることで、間接的にではありますがお互い接触しないことを強制することが可能になります。
しかし、これはあくまで合意、つまりお互いの当事者が納得した上でする約束なので、自分は不良仲間と縁を切りたいと思っていても、不良仲間がしつこく絡んでくる場合や、不良仲間に合意を守る気も違約気を払うつもりもない場合には実効性がありません。
また家族や周囲の人間が関係を断ってほしいと願っていても、当の本人がなかなか不良仲間との関係を断ちたくないと考えている場合には、そもそも合意者の作成自体が困難な場合もあります

弁護士が相談相手になり不良交友関係の解消と更生をサポートします

そうすると、次の策としては、誰か信頼できる人のサポートを得るということが考えられます。今回のAさんの場合、不良仲間からの連絡をAさんが受けて、相談できる体制がないから、不良仲間について行って事件に巻き込まれてしまうわけですから、誰か相談できる人、そして場合によってはAさんの代わりに窓口に立ってくれる人がいると、安心できるということになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、今回のAさんのように、再犯防止のために不良交友を断つ必要のある方のために、顧問契約を用意しています。
顧問契約に関する内容についてはこちら
この顧問契約は、顧問の期間中に、何か困ったことがあった場合に、いつでも弁護士に相談して、法的アドバイスを受けることができるというものです。
また本人自身が不良仲間との関係を断つことに前向きでない場合には、弁護士が当事者と面談をさせていただきます。
不良仲間との関係を続けることがいかに危険なのか、しつこく関係の回復を迫ってくる不良仲間の誘いをどのように断ればいいのかについて説明させていただきます。
例えば、せっかく大麻事件で裁判にならずに済んだAさんのところにまた不良仲間から連絡があった場合に、すぐ弁護士に相談していただければ、どういう対応を取れば良いか、案内させていただきます。
そして関係の断絶や再犯防止のためのサポート、アドバイスをいたします。

不良仲間との関係で悩まれている当事者の方や、そのご家族の方、不良仲間との関係が原因で大麻などの薬物事件の嫌疑で逮捕されてしまった方は是非一度、更生支援や再犯防止に力を入れているあいち刑事事件総合法律事務所に一度ご相談ください。

三重県津市の覚醒剤取締法違反事件 一部執行猶予を獲得するためにはどのようにすればよいですか

2023-10-19

【事例】
三重県津市に住むAさんは8年前に覚醒剤所持事件で懲役1年6か月執行猶予3年の判決を受けた後、4年前に覚醒剤所持事件で懲役1年6か月の実刑判決を受けました。
それから家族の支えもあって覚醒剤と関わらない生活を続けていたAさんですが、昔の友人と飲み会に行った際に覚醒剤を勧められ1度ならと使用してしまいました。
当日の帰り道に、Aさんは錯乱状態になり、津警察署の警察官にに保護されました。
Aさんはその際に実施された尿検査で覚せい剤の陽性反応が出て、覚醒剤使用で逮捕されてしまいました。
Aさんは、実刑判決を受けた後の逮捕であることから、もう一度執行猶予判決を受けることは難しいと考えましたが、少しでも早く家族の下に帰るために一部執行猶予付の判決を得ることができないかと考えました。
(事例はフィクションです)

一部執行猶予制度とは

執行猶予とは、執行猶予とは、刑の執行を一時的に猶予することです。有罪判決が言い渡される場合、有罪との判断と併せて、刑の重さが言い渡されます。
判決の際例えば、「懲役2年6月」との言い渡しに続いて「刑の執行を5年猶予する」と言い渡されることがあるのですが、これを執行猶予付き判決といいます。
執行猶予付きの判決を受ける最大のメリットは、執行猶予期間中再犯をしなければ、服役せずに済むということです。
本事例でAさんが8年前に受けた、懲役1年6か月執行猶予3年の判決の意味は、本来であれば1年6か月の服役をしなければならないが、執行猶予が付されたことにより3年間再犯をせず、刑事裁判で有罪判決を受けることがなければ、全く服役しなくてもよいということになります。
執行猶予判決の関しては、当サイトの刑の種類と量刑のページにも詳しく解説していますのでそちらも参照してください。

執行猶予判決には全部執行猶予一部執行猶予判決があります。
全部執行猶予判決は、懲役刑や禁錮刑の期間中全てに執行猶予が付されるものを指します。
事例においてAさんが受けた判決は、懲役1年6か月の懲役刑の全てについて執行猶予が付されているので全部執行猶予判決となります。

これに対して一部執行猶予判決は有罪判決を受けたものが受けた刑のうち一部について、執行猶予を付すものです。
判決の内容としては、例えば「懲役3年」との言い渡しに続いて、「このうち6か月間について3年間その刑の執行を猶予する」という判決が一部執行猶予付き判決の例になります。
このような判決が出される場合には、懲役3年のうち2年半については服役する必要があるが、半年間についてはすぐには服役する必要はなく、2年6か月の服役を終えた後3年間、刑事裁判で有罪判決を受けることがないなどの条件を満たせば、懲役3年のうち6か月間については刑務所で過ごさなくてもよくなることになります。
すなわち、一部執行猶予付きの判決を受けることになれば、言い渡された懲役刑の期間よりも、服役する期間が短くなるというメリットがあります。

一部執行猶予については、刑法第27条の2第1項に規定があります。

刑法第27条の2第1項
次に掲げる者が3年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受けた場合において、犯罪の軽重及び犯人の境遇その他の情状を考慮して、再び犯罪をすることを防ぐために必要であり、かつ、相当であると認められるときは、1年以上5年以下の期間、その刑の一部の執行を猶予することができる。
1 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
2 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その刑の全部の執行を猶予された者
3 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことのない者

今回の事例のAさんは、4年前に実刑判決を受けており、5年以内に禁錮以上の刑に処せられたものに該当するので、刑法上の一部執行猶予を得ることはできません。

薬物事件に関し特別に認められる一部執行猶予について

次に一部執行猶予制度の導入と同時期に制定された、薬物事犯の被告人に対して認められる一部執行猶予の特例について解説させていただきます。
根拠法令は、「薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律」(以下、「法」とします)という法律になります。
この法律では薬物事犯において有罪判決を受けた者について、犯情の軽重及び犯人の境遇その他の情状を考慮して、刑事施設における処遇に引き続き社会内において規制薬物等に対する依存の改善に資する処遇を実施することが、再び犯罪をすることを防ぐために必要であり、かつ、相当であると認められるときに、一部執行猶予を認めることができると定めています。
このような要件を付することで、薬物事件について、刑法上の一部執行猶予を認めることが出来ないケースでも、一部執行猶予が認められる可能性があります。
なお、この法律により一部執行猶予が付される期間については保護観察に付されることが定められています(法4条)。

一部執行猶予を獲得するための弁護活動

Aさんのように刑法上の一部執行猶予の要件を満たさない場合に、薬物事件に関する特例法において一部執行猶予を得るためにはどのような弁護活動が必要でしょうか。
先述した薬物事件に関する特例法では、刑法上の一部執行猶予の要件に加えて、社会内処遇の必要性及び相当性が認められることという要件が加えられています。
この要件を満たすためには、公判において裁判官に対し、薬物との関わりを断つために具体的な行動に移していること、専門機関の受診や治療施設への入所の予定などを主張する必要があります。
また保護観察に付されることが前提になりますので帰住先や身元引受人の確保も重要になります。

薬物事件に関する弁護活動については当サイトの、薬物事件のページも参照してください。
一部執行猶予が認められることは、「1日でも早い社会復帰」という意味では本人のプラスになります。
その一方で、相当期間の保護観察期間も設けられるので、その際に受ける治療や周囲の監督も重要になる制度です。
一部執行猶予が認められるべき事案か、一部執行猶予を目指すことが本当に有益なのか等にお悩みの方は、是非一度薬物事件を含めた刑事事件に精通したあいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

大阪府大阪市北区の大麻所持事件 大麻所持をした者の弁護活動や更生に精通した弁護士

2023-09-14

【事例】
大阪府大阪市北区に住む高校生のAさん(17歳)は友人のBさんから大麻の使用を勧められ、Bさんから購入するようになってしまいました。
ある日Aさんは繁華街で歩いていたところを曽根崎警察署の警察官に職務質問され、持っていたバッグの中ら大麻が発見されたことから大麻取締法違反の容疑で現行犯逮捕されました。
Aさんのご家族は、Aさんに大麻との関わりを断つために出来ることは何かと考え、あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士に初回接見を依頼しました。
(事例はフィクションです)

今回の記事では、近年の大麻取締法違反事件の実態や大麻の悪影響、そして大麻に関わってしまった方の更生にはどのようなことが必要なのかにつきあいち刑事事件総合法律事務所の弁護士が解説します。

近年の大麻事件の検挙状況について

近年、大麻に関連して検挙された人数が急増しているようです。大麻による検挙者数は、30歳未満の若年層を中心に平成26年(2014年)以降増加が続き、令和4年(2022年)は、5342人と3年連続で5000人を超えています(警察庁「令和4年における組織犯罪の情勢」を参照)。
資料によれば大麻以外の薬物の検挙者数はほぼ横ばいであるのに比較して異常なことであるといえます。
そして大麻による年代別の検挙者数でもっとも多いのは20歳代であり、次いで20歳未満であるから大麻は若年層を中心に使用者が増えているといえます。
大麻使用のきっかけや動機は「誘われて」、「興味本位で」が最多であるようです。
先述のように若年層を中心に大麻の使用が広がっているは背景にはインターネットなどで
大麻は他の薬物より安全、害がない」
大麻は依存性がない、いつでもやめられる」
「海外では大麻が合法化されているから安全」
という誤った情報が広まり軽い気持ちではじめてしまうことや、SNSの普及により大麻の購入のためのやり取りが容易になっていることがあると考えられます。
しかしながら、大麻はそれ自体危険な薬物であるのと同時に、大麻をきっかけに他の薬物に手を出してしまう可能性もあり、軽い気持ちで大麻を始めることは大変危険です。

大麻を使用することによる悪影響

大麻も覚醒剤や麻薬などと同様に法律で規制されていることから分かるように、それ自体非常に危険な薬物です。
大麻に含まれるTHCという成分は、脳などの中枢神経系に作用するため、大麻を使用すると心身に次のような変化が現れます。

知覚の変化・・・時間や空間の感覚がゆがむ
学習能力の低下・・・短期記憶が妨げられる
運動失調・・・瞬時の反応が遅れる
精神障害・・・統合失調症やうつ病を発症しやすくなる
IQ(知能指数)の低下・・・短期・長期記憶や情報処理速度が下がる

加えて、大麻は酩酊感や陶酔感、幻覚をもたらすため、その感覚を味わった人は再び使用を繰り返すことになります。そして繰り返すうちに自分の意思ではやめられない、いわゆる「薬物依存」という状態になります。
そして大麻に依存するようになった人の中には、大麻による効能だけでは満足できなくなり、より効果が強く、依存性、中毒性の強い薬物を求めるようになり、覚醒剤や、コカインなどの麻薬にも手を出すようになってしまいます。
このように、大麻は他の薬物依存の入口にもなることから「ゲートウェイドラッグ」とも言われています。

また大麻を使用することにより人間関係も大きく変化します。大麻の売買には暴力団等の反社会的組織も関わっていることがあり、健全でない人たちと関わってしまうことになります。
その反面幻覚作用がでることで、これまでと同様の人間関係を送ることができなくなり、薬物を使用していない周囲の人間が離れていくことになります。
薬物を使用した人が自身の行動を反省するために記した手記が警察署のホームページなどで公開されています。
その中には薬物を使用していることが引け目になり薬物を使用している人としか関わらなくなってしまったこと、薬物を買うお金欲しさに友人からお金を借りようとして結局友達がいなくなってしまったことを後悔する内容もあります。
また薬物使用者の手記の中には、薬物を使用したことで家族も離れて行ってしまったことを後悔する内容の手記もあります。
大麻は自分自身をおかしくしてしまうだけでなく、使用した人の周囲の人間からの信用も奪ってしまうのです。

以上のように大麻に手を出すことで、健康で健全な生活は一変してしまいます。
とても危険な効果を持つ薬物なので1回だけならなどと軽い気持ちで始めることは決してしてはいけません。

大麻を使用してしまった場合に更生するためには

今回事例に挙げたAさんはこれからどのように更生していくことが必要でしょうか。
Aさんは少年審判を経た上でゆくゆくは社会内に戻ってくるでしょう。少年審判についての解説は当サイトの、少年審判での弁護活動のページもご参照ください。
Aさんが社会内で更生を図るために重要なことは、周囲の環境特に友人関係の整理が必要であるでしょう。
Aさんが大麻を始めてしまったのは友人から誘われたことがきっかけでした。同じように友人や知人から勧められて大麻を初めてしまっということはよく耳にします。
特に若年のうちは友人関係は本人が人生のよりどころにしていることが大きいと思います。その知り合いから勧められればその関係を壊したくなくてつい断れずに応じてしまうということもあります。
しかし一度関わりを持ってしまえば、その関係を断つことは容易ではありません。大麻に関わったことは周囲にも伝わりさらに薬物を進められてしまうリスクが大きいです。
したがって検挙されたことをきっかけに、Bさんをはじめ大麻を進めてきた人間、周囲で違法薬物や犯罪に関わっったことのある人間とはきっぱりと縁を切ることが必要です。
そのためには周囲の協力も必要です。関係が戻らないように監督することももちろんですが、周囲が本人に居場所や打ち込めるものを準備することも重要です。

周囲の人間環境の整理の他にも、本人自身が中毒性などの薬物のおそろしさを理解することや薬物をすることによる人間関係の破壊などの影響が大きいことを理解することも重要です。
また検挙時に薬物を長期間使用しており薬物に「依存」する状態になっていれば依存症外来などの専門機関での治療も検討するべきです。
薬物使用からの更生には、薬物に関わってしまった方の状況や経緯、依存症の進行具合によっても取るべき手段は様々です。
あいち刑事事件総合法律事務所では薬物に関わる犯罪を犯してしまった方の弁護活動、更生支援についての依頼ををこれまで数多くお受けしてきた経験があります。
大麻を含む薬物事件の弁護活動については当サイトの薬物事件のページもご参照ください。
薬物に関わってしまった方やその方のご家族の方は是非一度ご相談ください。

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