暴行・傷害事件

暴行・傷害事件の背景

暴行・傷害事件には様々な背景が存在します。

個人の怨恨、酒に酔って気が大きくなって、路上でかっとなってなど、暴行・傷害事件に至る背景は、個別の事件それぞれで異なっているといえます。

そして暴行・傷害事件に至る理由の中で再犯のリスクが大きくなるものとしては、

  1. アルコールが入った際に粗暴となり暴行・傷害事件に至るケース
  2. 家庭内での暴力が暴行・傷害事件に至るケース

が多いように思います。

以下では以上の2つの類型における弁護活動や更生に向けて必要なことについて解説していきます。

アルコールが原因となる暴行・傷害事件に対する弁護活動

詳しくはアルコール関連事件で詳しく説明しますが、過度にアルコールを窃取すると人の判断能力は著しく低下します。また飲酒によって普段に比べて攻撃性が増す場合もあります。

そのため飲酒をした状態では普段に比べて暴行・傷害事件を起こすリスクが高くなっているといえます。

刑法上は単純酩酊状態であっても刑事責任は免れられませんので、酒に酔っていて暴行をした記憶がなかったとしても、飲酒状況などから暴行時の酩酊状態が単純酩酊状態であると認定されれば、基本的に刑事罰を受けることになります。

そしてアルコールには依存性があります。酒に酔って暴行・傷害事件を起こした人が、普段からアルコールに依存している場合再犯のリスクは高いといえます。

そのようなケースでは専門機関でアルコール依存症の治療を行うなどして、犯行時と同様な状況になる可能性を低くすることで再犯可能性が低減するといえます。

このような事件では裁判においてアルコールが事件に与えた影響と、今後再犯をする可能性が低いことを検察官や裁判官に対して適切に主張することが刑事処分や判決の内容に大きい影響を与えます。

早期から、事件にアルコールがどの程度影響を与えたか、アルコールが原因となる暴行・傷害事件を起こさないためにどのような再犯防止策をとるべきかを検討し、弁護活動を実行していく必要が高いです。

家庭内での暴行・傷害事件に対する弁護活動

近年コロナ禍の影響もあり自宅で過ごすことが多くなったことが背景にあるのか、家庭内暴力の発生件数、報告件数は増加傾向にあるようです。

夫婦間での暴力、子供に対する暴力、そして子供が親に暴力をふるうケースなど様々です。

そして近年家庭内暴力から重篤な結果に至るケースも増えていることから社会的問題化して、警察や児童相談所の対応も厳しくなっている傾向にあり、被害届が出されていないにもかかわらずに逮捕されるケース、厳しい刑事罰が科されるケース、被害者が子供である場合に児童相談所に長期間保護されるケースが増えているように思います。

当然家庭内での暴力はあってはならない行為です。

しかしながら刑事罰を科すこと、加害者を身体拘束すること、被害者を一時的に保護するというだけで根本的な解決を図ることは難しいといえます。

家族関係は基本的に事件後も続いていくものであるからです。

当然ケースによっては家族関係自体を解消する必要がある場合もありますが、基本的には今後家庭内暴力が発生しないような状態で家族関係を継続することが望ましいといえます。

そこで家庭内暴力での弁護活動では通常の暴行・傷害事件と異なり被害者との示談というよりは、再犯防止に向けた家族関係の改善が重要な活動になります。

被害者が子供で児童相談所に保護されているようなケースでは環境調整に加えて、児童相談所の担当者と交渉して早期に帰宅できるように働きかけを行うことも考えられます。

家庭内暴力の事件では逮捕されるケースが多く、家族との面会も口裏合わせの防止のために認められない場合も多く、そのような場合には今後の家庭環境のことを話し合うために弁護士の面会を介する必要があります。

またより軽微な刑事処分や、早期の保護解除を獲得するためには、児童相談所や検察官などの関係機関に第三者である弁護士が交渉を行うことが有効になる場合が多いです。

あいち刑事事件総合法律事務所では家庭内暴力で逮捕・勾留されたケース、被害児童が児童相談所に保護されたケースについて豊富な経験があります。

是非一度家庭内での暴力・傷害事件に対する弁護活動に精通したあいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

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