
「裁判が終わったら弁護士は関係ない」は大きな誤解です――更生支援という弁護士の新しい役割
「弁護士は裁判が終わったら関係ない」――そう思っている方は少なくありません。確かに、刑事事件の弁護活動は、裁判で有利な判決を目指すところに主眼があるといっても過言ではありません。しかし、それだけにとどまらず、当事者がその後の人生を立て直すところまでをトータルに支援するという役割も弁護士が担いうる役割だといえます。
当事務所が力を入れている「更生支援」の取り組みについて、段階ごとにお伝えします。
1 公判中の弁護活動:裁判所に「更生の意欲と環境」を伝える
刑事裁判において、弁護士の仕事は、犯罪事実や証拠の採否を争うことだけではありません。被告人がなぜ事件を起こしてしまったのか、その背景にある事情を深く掘り下げ、更生に向けた具体的な環境が整っていることを裁判官・裁判員に示すことが、判決の結果に影響を及ぼす事情となる場合もあります。
具体的には、以下のような活動を行います。
①更生計画の策定と提示
単に「反省しています」と述べるだけでは不十分です。薬物依存であれば治療機関との連携、経済的な問題が背景にあれば就職先や就労支援機関との調整など、再犯を防ぐための具体的なプランなどを証拠として裁判所に提出します。
② 社会復帰の受け皿づくり
家族による監督体制の整備、職場や住居の確保、地域の支援機関との連携など、本人が社会に戻ったときに孤立しない環境を事前に構築します。保釈中の住居確保もこれと近しい活動だといえますし、社会復帰後に帰住先として機能するかの試金石となる可能性も秘めています。
③ 被告人本人の内省支援
接見を重ねる中で、なぜ事件を起こしてしまったのかを本人自身が理解し、言語化できるよう寄り添います。この作業が、裁判での説得力ある供述につながります。
執行猶予がつくかどうか、その期間がどのくらいかなどといった結果は、裁判の対象となっている事件がどのようなものであったかが中心ではありますが、弁護活動の内容と質、そしてそれを受けた本人の変化などが影響してくる場合もあります。
2 服役中の弁護士サポート:「刑務所に入ったら終わり」ではない
受刑中は弁護士との関わりが途絶えてしまうケースが多いのが現実です。しかし、服役中であっても弁護士によるサポートが重要性をもつ局面もあります。
① 仮釈放に向けた働きかけ
仮釈放は自動的に認められるとは限りません。受刑者の更生状況や釈放後の生活環境が整っているかなどが審査されます。弁護士は家族との連絡調整や釈放後の受け皿づくりを通じて、地方更生保護委員会の審理に資する情報を整理し、円滑な仮釈放の実現を後押しします。
② 受刑中の権利保護
受刑者にも法律上の権利があります。不当な処遇や懲罰に対しては、弁護士が事実確認を行い、審査請求などの法的手段を通じて、適切な処遇を求めていくことも考えられます。
③ 家族への定期的な情報共有と精神的サポート
「面会に行きたいが何を話せばいいかわからない」「釈放後の生活をどう整えればよいか」——服役中のご家族が抱える不安に対しても、弁護士は法律家としての知見に基づき、出所後の生活再建に向けた具体的なアドバイスを行い、ご家族とともに再出発の準備を支えます。
3 服役後の出口支援:社会復帰をゴールにした弁護活動
刑期を終えた後、最も大きな壁となるのが社会復帰です。住居・就労・人間関係、この三つを整えることで、再犯リスクの低減が期待できるといわれています。当事務所の更生支援部門では、釈放後もご本人・ご家族と連携しながら、以下のような出口支援を行っています。
住居確保の支援:家族との橋渡しや、帰るべき場所のない方へ、福祉施設や支援団体との橋渡しを行います。
就労支援:前科があっても就職できる環境を整えるため、理解ある雇用先の紹介に関わる支援機関の利用をサポートします。
専門機関の紹介:事件の原因に依存症などの影響が見られる場合には、適切な専門機関や福祉のサービスを紹介させていただきます。
4 一人で抱え込まないでください
「事件を起こしてしまった」「家族が服役中だ」——その事実は変えられません。しかし、その後の人生は、今からどう動くかで大きく変わる可能性があります。
当事務所では、これまで多くの刑事事件・少年事件を取り扱ってきた経験をもち、更生支援部門に所属する弁護士が、日本全国どこにお住まいの方からでも、オンライン等も含めてご相談をお受けしています。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では初回相談は無料で弁護士が対応させていただきます。
一人で悩まず、まずは弁護士に話してみてください。
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