仮釈放後の注意点

仮釈放と保護観察

仮釈放が認められたとしても、当然ですが完全に自由になれるわけではありません。
あくまで「仮」釈放です。

仮釈放が認められた場合には、必ず保護観察に付されることになります(更生保護法40条)。

保護観察とは、対象者の改善更生を図ることを目的として、指導監督や補導援護を行うものです。保護観察官や保護司のもとで、定期的に面談を受けたり課題に取り組んだりしながら、再犯防止や改善更生をさらに深めていくことになります。

保護観察の期間は刑期満了までです。無期刑の仮釈放者の場合は、恩赦がない限り終身となります。

保護観察での遵守事項

保護観察では遵守事項が定められ、これを守るように指導監督が行われます。

遵守事項は

  1. 一般遵守事項
  2. 特別遵守事項

の2種類があります。

一般遵守事項

一般遵守事項は保護観察を受けている者全員が共通して守らなければならない事項で、5つの事項があります。

  1. 再犯をしないよう健全な生活態度を保持すること
  2. 保護観察官や保護司からの呼出しや訪問には応じて面接を受けること。
    また、保護観察官や保護司から労働状況や収支状況、家庭環境、交友関係その他の生活の実態を示す事実であって指導監督を行うために把握すべきものを明らかにするように求められたときは、これに応じて事実を申告したり資料を提出したりすること
  3. 速やかに住居を定めて、その地を管轄する保護観察所長に届け出ること
  4. 特別に住居又は宿泊すべき場所を定められた場合や転居の許可を受けた場合以外は、③の住居に住むこと
  5. 転居又は7日以上の旅行をするときは、あらかじめ、保護観察所長の許可を受けること

特別遵守事項

特別遵守事項は、個々の対象者の問題性に応じて定められる事項です。

なぜ事件を起こしてしまったのか等によってその内容が異なってきます。また、特別遵守事項は具体的に定めることとされています。

例えば、交友関係に問題があった場合には「共犯者との交際を断ち、今後は接触しないこと」という事項が定められることがあります。また、生活環境に問題があった場合には「就職活動を行い、又は仕事をすること。深夜の外出はしないこと」という事項が定められることもあります。

その他にも、特別なプログラム(暴力防止プログラムや薬物防止プログラムなど)を受けることを遵守事項とすることもあります。

さらに、社会貢献活動が遵守事項とされることもあります。例えば、公園の清掃や福祉施設での介護補助活動、ボランティア活動などです。

一般遵守事項も特別遵守事項も、要は「守らなければいけないこと」ですので、遵守事項違反がある場合には、仮釈放の停止や取消しなどの不利益な処分を受けることになってしまいます。

また、これらの遵守事項以外にも、「生活行動指針」というものが定められることもあります。

これは、特別遵守事項では定めることのできない生活の指針や目標的な事項であり、仮釈放の取消しといった厳しい制裁の下に義務付ける必要性までは認められないような事項です。

例えば、「遊興や浪費を慎むこと」や「真面目に働くこと」などのケースワーク的側面が大きい規定がされることがあります。

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