闇バイトに募集してしまい特殊詐欺事件に関わってしまった方に対する弁護活動について解説します②

【事例】
 Aさんは、SNSで知り合った友人から、一日で稼げるアルバイトがあると紹介されました。Aさんは、それに応じまして、アルバイトの依頼人と繋がりました。最初は普通の仕事だと思っていたものの、だんだん特殊詐欺など危ない事件だと気づき始めましたが、学生証などの個人情報を依頼人に提供しており、アルバイトを拒否すれば自分や家族に危害を加えられるかもしれないと思って、断ることができませんでした。
(事例はフィクションです)

 今回の記事では、前回の記事に引き続きこの事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所であれば、闇バイトに関わってしまった方に対してどのようなサポートをして差し上げられるか、あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士が解説します。
 闇バイトの危険性についてはこちらの警察庁のページでも注意喚起されています。当然ですが闇バイトには絶対に関わらないようにしてください。

1 闇バイトに関わってしまった方に対する弁護活動

 闇バイトに関わってしまった場合の弁護活動については、まだ犯罪を実行している場合と実行していない場合でその方針が大きく異なりますので、以下のように場合を分けて解説させていただきます。

(1)まだ犯罪を行っていない場合
まだ犯罪を行っていない、言い換えると闇バイトに応募してしまっただけ、闇バイトの依頼者と連絡を取り合ったというくらいであれば、警察に逮捕されることはまずないと思って大丈夫でしょう。仮に闇バイトの依頼者から、危害を加えるなどの脅しを受けている場合、警察に相談することで寧ろ保護してもらえるかもしれません。

 したがって、応募してしまっただけ、連絡を取ってしまっただけというタイミングであれば、遠慮なく警察や役所の方に相談することをお勧めします。

 ただし、被害者である高齢者などの家の近くにまで行ってしまっているケースの場合、特殊詐欺の未遂罪という犯罪が成立している可能性もあります。確かに家の近くに行っただけではお金もキャッシュカードも受け取っていないのですが、それでも詐欺や窃盗の未遂という犯罪が成立して、逮捕されたり被疑者として扱われたりする可能性があります。

 単に連絡をとっただけでなく、いろいろと動き回るようなことをしてしまった場合には、警察などに相談する前にまず家族に打ち明けて弁護士と相談した方が良いでしょう。

(2)既に犯罪を実行してしまった場合

 上記の未遂のほか、実際に被害者である高齢者の家を訪問したりお金やキャッシュカードを受け取ったりしていると、犯罪が成立する可能性がとても高いです。

 仮に闇バイトの依頼者から脅されているなどの事情があっても、犯罪をしている以上、逮捕される可能性はそれなりに高いと思われます(もちろん自首などが成立する可能性はあります。)。

 自分で警察に行って逮捕されてしまうと家族や学校や職場に連絡が取れなくなってしまうので、まず家族に打ち明けて弁護士と相談した方が良いでしょう。弁護士から、自首が成立すること、家族が有利な証言をしていることなど必要な書類や資料を準備したうえで警察に出頭すれば、逮捕されたとしても周りとの連絡を円滑に取れるようにすることができますし、場合によっては逮捕を免れることができるかもしれません。

2 更生支援に向けた活動について

 ご家族の方としては事件が解決した後にも、また闇バイトの組織から連絡が来るのではないか、また軽い気持ちから闇バイトに関わってしまうのではないかと心配な方も多いと思います。ご本人様も同じような不安を抱えて生活をスタートしていくのではないのでしょうか。
 弊所では、事件後に再度犯罪に関わらないか月1度の連絡を取って確認する「見守り弁護士」の活動や、特殊詐欺に関わることの恐ろしさについて課題等を通じて理解してもらう「更生支援活動」を行っています。

 将来の真の更生向けて弁護士のサポートを希望される方、闇バイトの組織からの連絡が心配でいつでも弁護士に相談できる体制をとりたい方に対しても、ご希望に即した弁護活動を提供させていただきます。お気軽にお問い合わせください。

 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、本件のような特殊詐欺事件を豊富に扱っており、そのノウハウを生かして最大県のサポートが可能です。

 悩まれている方はお気軽にこちらからお問い合わせください。

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