【事例】
Aさんは覚醒剤使用で3年前に執行猶予付き判決を受けていましたが、執行猶予中に再度覚醒剤を使用してしまい裁判で実刑判決を受けることになりました。
雇用先からは2度目なので今回ばかりは解雇すると言われて懲戒解雇になってしまいました。
Aさんは出所後の再就職に向けて大きな不安を抱えていました。
Aさんと家族は更生支援に力を入れているあいち刑事事件総合法律事務所の弁護士に就労に関する相談をしました。
(事例はフィクションです)
前回の記事では拘禁刑の導入に伴って就労支援がどのように変化したのか及びその課題について解説しました。
今回の記事では、弁護士が就労のために支援出来ることとしてどのようなことがあるのか及び実際に就労支援を行っている団体についての紹介をさせていただきます。
このページの目次
1 弁護士が関わる就労支援について
弁護士というと「裁判で弁護をする人」というイメージが強いかもしれませんが、実際には出所前から社会復帰を見据えた支援に携わることも可能です。
以下では、弁護士が提供できる就労支援の具体例を紹介します。
① 就労先との橋渡し支援
弁護士が支援団体や協力企業とのネットワークを活用し、受刑者や出所者に対して雇用機会を紹介するケースがあります。具体的な団体については次の項でいくつか例を挙げて紹介させていただきます。
また、雇用主に対して「なぜこの人を雇うべきか」「どんな更生努力をしてきたか」を説明することもできます。
② 仮釈放に向けた準備支援
仮釈放審査では、就労の見込みがあるかどうかが重要視されます。
弁護士が就労先を確保し、その見込みを高めるための準備を手伝うことが可能です。
また弊所では仮釈放支援として帰住先の確保や意見書の提出もさせていただいています。
詳しくはこちらのページも参考にしてください。
③ 関係機関と連携しての更生計画の策定支援
再犯リスクを低減するためには、就労だけでなく生活全体の安定が不可欠です。
弁護士が本人と話し合いながら、住居、収入、支援団体の利用などを含めた「社会復帰プラン」を一緒に立てることができます。
また更生計画の策定のために関係機関と連携をとり、弁護士が橋渡し役になることもあります。
生活保護の申請やハローワークでの登録、就労移行支援事業所との連携など、行政機関との調整も弁護士がサポートできます。
2 就労支援を行っている団体
就労支援を行っている団体について例を挙げて紹介させていただきます。
詳しい活動内容等については各リンクからご確認下さい
・NPO法人マザーハウス https://motherhouse-jp.org/
出所者や生活困窮者に対して、就労支援や住居支援を行っており、企業とのマッチングにも実績があります。
・公益社団法人日本更生保護協会 https://www.kouseihogo-net.jp/hogokyoukai/index.html
全国の協力雇用主の紹介を行っており、出所者の社会復帰に貢献しています。
・NPO法人ユニバーサル就労支援センター https://univa2015.jimdoweb.com/
障害者や出所者を対象に、多様な働き方を支える就労支援を実施しています。
3 あいち刑事事件総合法律事務所が提供する就労支援
あいち刑事事件総合法律事務所では拘禁刑が導入され出所後の就労支援、更生支援が注目される前から、刑事事件を起こしてしまった方の社会復帰支援や更生支援に力を入れてきました。
当事務所では以下のような形で再出発を支援させていただきます。
当事務所では、前科がある方、出所後の方を対象とした支援として、以下のような弁護活動を提供しています。
・就労先の紹介に関する相談(協力企業との連携)
・仮釈放申請に向けた書類作成・サポート
・更生計画の策定に関する法律相談
・保護観察中の生活相談や行政手続の代行
・家族との連携による再犯防止支援
初回の相談は無料になっていますので今後の就労支援に興味のある方やや更生に向けて心配がある方はこちらのお問い合わせフォームから是非一度お問い合わせください。
出所後の方が再び社会とつながり、働いて生活を立て直すためには、「孤立しない」ことが極めて重要です。相談できる人がいて、手を差し伸べてくれる存在がいることは、大きな支えとなります。
弁護士は、法的なトラブルだけでなく、生活の再建にも力を貸すことができます。特に拘禁刑が導入された現在、刑務所の中での処遇と外での支援の連携がこれまで以上に重要になっています。
拘禁刑時代における就労支援は、再犯を防ぐだけでなく、その人の人生を根本から支える大切なステップです。弁護士は、そのプロセスを支える心強いパートナーとして、法律的な枠を超えて支援を行うことができます。
「前科があるから無理」と諦めず、ぜひ一度ご相談ください。当事務所では、あなたの新しいスタートを全力でサポートいたします。