1 ホストクラブへの依存と犯罪
近頃、ホストに貢ぐお金を準備するために、犯罪行為をする人のニュースをよく耳にします。
例えば売春、つまり公園などの近くで通行人に性交渉を持ちかけて金銭を受け取る行為は売春防止法違反にあたります。
また出会い系サイトで被害者を騙してお金を巻き上げる詐欺事件や、職場のレジからお金を盗む窃盗事件もよく聞かれます。
ホストクラブにはまったことが契機となって大規模な詐欺事件を起こしてしまった事件については、こちらの報道を目にした方も多いと思います。
まずそもそもの話ですが、ホストクラブに通うかどうかは自らの意思で決めるべきことで、自分で用意できる範囲のお金で楽しむ分には全く問題ありません。
しかしながら犯罪をしてまで、お金を得てホストクラブ通いをしようとするのであれば、それはホストクラブに過度に依存しているといえます。
このような状況になってしまっているのであれば、健全な社会生活を取り戻すためにホストクラブに通うことをやめなければなりません。
そのような依存から抜け出すためには、まずはホストに対してお金を使う自分自身を見つめ直して、自身の行動を律する必要があります。
しかし、それが一人でできれば犯罪に関わるほど依存したことはなかったでしょうから、依存から脱却するためには周りのサポートが必要となってきます。
今回の記事では、このような事例において弁護士として、どのような対応をすることができるのか解説させていただきます。
2 ホストクラブへの依存から刑事事件を起こしてしまった場合の弁護活動
①被害者対応
もし、ホストに貢ぐために詐欺や窃盗をしてしまったのであれば、被害者に対して弁償をする必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の名古屋支部が過去に解決した事案としては、インターネット上で知り合った人から1000万円以上の金銭を詐取したものの、示談をして不起訴を勝ち取った事例や職場から200万円以上の金銭を盗んだものの、弁償をして不起訴を獲得した事例があります。
②ホストクラブとの交渉
ホストにハマってしまった人は、多額の買掛金を負担していることが少なくないです。ホストクラブ側には売掛金があることになります。
売掛金や買掛金というのは難しい言葉ですが、要するに「ツケ」です。最近街の商店街がどんどん衰退しているので「ツケ」というものにも馴染みがなくなっているかもしれません。
例えば大将と馴染みのお寿司屋さんでお客さんが「大将、今日の分ツケといて」などというシーンを昔のドラマなどで見たことがないでしょうか。要は、今日は手持ちのお金がないから次来た時にまとめて払わせてほしいという趣旨のものです。
ホストクラブでは1本数百万円のボトルを一般のお客さんに平気で売りつけるところもあります。当然お客さんはそう簡単に数百万円も払えないのでツケ払いを選択した結果、泥沼にハマっていくことになります。
弁護士がホストクラブとの間に入って、負っている債務に関して減額交渉や分割払いの交渉等をすることで、ホストクラブと円満に関係を解消すことができます
③継続的な顧問対応
一度ホストクラブにハマってしまっていた方は、また通いたくなってしまうことが考えられます。
ふとした時に突然ホストから誘いの連絡が来るかもしれません。
いったん事件が落ち着いた後も顧問弁護士をつけておくことで、二度と同種のトラブルに巻き込まれないよう監督を図ることができます。
顧問契約に関してはこちらの案内をご覧ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、ホストクラブに依存してしまったことにより事件を起こして逮捕されたり起訴されたりする人のサポートをしています。
お悩みの方は、ぜひ弊所までご連絡ください。ホスト絡みの事件に限りませんが、充実した刑事弁護を行うとともに、一緒に更生のために必要なことを考えていくことができます。